中国語の「音」の種類は、トーンも考え合わせるとざっと1,200。一般に「五十音」と呼ばれる日本語とは、数だけでもこんなに違います。それらの音を1つ1つ根気よく学んだ揚げ句、文になると音がうまくつながらない(! )ということも時々あります……。もっと楽しく、しかも 「しゃべりに直結する」 発音テキストができないか?ということで生まれたのが本書です。
オリジナルは『快楽時光 幼児漢語—拼音篇(楽しい時間 こどもの中国語—ピンイン編)』(北京大学出版社/'05.9)。海外在住の中国人子弟向けに開発された本なので、基本的に、退屈な「音」の反復練習はなく、単語とリズミカルなセンテンスによって、より自然に楽しく、しゃべりに直結する発音が身につくよう工夫されています。
ただ中国系子弟向けなので、発声の仕方の説明はいっさいありませんでした。
そこで、オリジナルのメソッドが日本人の大人にも有効かどうか確かめつつ、つまづきやすいところをチェックするため、企画と同時に社内実験クラスを立ち上げました。
結果は、大成功.! このメソッドは確かに、日本の大人にも有効でした! まったくのビギナーも、一度ギブアップした人も、目に見えて自然な発音を身につけていき、1冊終わる頃には、中国語学習に対する自信までついていました。このクラスでのやり取りは、「声を出すヒント! 」や各課の「発音まとめ」執筆の参考としました。4課ごとの復習問題や、「子音と母音のおさらい」などの巻末練習帳も、参加者の意見をもとに新設したページです。
まるで初めての人にも、やり直し学習にも、独学にも教室用にも・・・・・・。とにかく、楽しく学びたい(教えたい)すべての方に、ぜひ体験してほしいテキストです。